消費者庁「自動ドアによる事故」調査報告書

2019年末から専門委員として消費者庁の自動ドアによる事故の調査に参加しておりましたが、調査報告書が公表されましたのでお知らせします。

調査の端緒となった事故は、前の人に続いて入店しようとした高齢者が、閉まってきた自動ドアの戸先に当たって転倒し、大腿骨骨折の大怪我を負ったというものです。
回転式の自動ドアについては、六本木ヒルズの子どもの死亡事故の後、様々な対策や規制が行われました。
一方、身近にある一般の引戸式については、あまり意識されることはありません。
調べてみると、日常的に大小様々な事故が発生しており、かつ、センサーの設置や感度、反応する範囲などは、個体差が非常に大きいことが分かりました。
つまり、
予想外の動きをする自動ドアが、少なからず存在する、ということになります。

特徴的な例としては、斜め進入によるセンサーの感知遅れや、集合玄関機操作による子どもの挟まれ事故が多く発生しています。

あまりにも対象数が多いため、ドア側での対策を期待するのはなかなか難しい状況です。
まずは、危険があるものとして認識する、子どもや高齢者は皆で見守るということが必要と思われます。

消費者庁事故調査報告リンク